+ + + 沙織誕 + + +

+ + 海辺にて + +


ワンピースの裾をたくし上げ、素足を波に浸しながら、青い海辺で少女が笑う。
真夏を過ぎた海岸には、人の姿は見えなかった。
「ねぇ!私ねぇ!海に来るのって二度目だわ!!」
祖父の腕に抱かれた幼子は、その大きな瞳で海を見つめ、それからひとしきり泣いた。
「怖かったの。」
彼女は言った。
それは、海への畏怖の念か。それとも、海底の神殿に閉じ込められる、遠い先を予見してか。
何が怖かったのか、もう覚えていないのだけれど。
「綺麗でしょう?」
と私は言った。彼女は頷いて、けれども絡めた腕を解こうとしなかった。
まなざしは、海原へ向けられたまま。
「綺麗だわ。」
魅せられたように。
「私も貴方も、海から来たのよ。」
彼女の言葉は遥か起源を指している。
「そうして今、意思ある者として、ここに在る。不思議ですね。」
「そうね。」
少しせつなげな表情になったのは、神ゆえか。
そんな顔を見せるのは、人ゆえか。
ザァァーン。
波が鳴る。
打ち寄せられた小さな貝殻を、その手に渡した。
今、愛しい貴女がここにいる事に、心からの感謝を込めて。
「おめでとう、沙織。」
「ありがとう。私の大好きな人。」
そう言って笑ったのに、彼女の瞳からは透明な雫が落ちた。
海水と同じ成分の涙は、一瞬で波と混じりあい。
青い青い海になった。



=END=

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□都合のイイ、作者のいい訳;□





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